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セシウム・フリー ヒマワリ・菜の花から食用油 

■原発事故後も有機栽培守る ヒマワリ・菜の花から食用油

瓶詰めしたヒマワリのオイルを紹介する稲葉さん

東京電力福島第一原発事故は、有機栽培の農家にも大きな打撃を与えた。食の安全に人一倍敏感な客を得意先にしているためだ。放射性物質を心配せず、有機栽培を続ける方法はないのか。福島県や栃木県の農家はいま、放射性物質が残らないとして、食用オーガニックオイルの精製・販売に取り組んでいる。 (石井紀代美、写真も)

「原発事故後の客離れは、有機栽培農家が最も多かった」

栃木県上三川町で、農薬や化学肥料を使わないコメ作りに取り組んできた稲葉光国さん(68)が悔しがる。除草剤は環境を汚染すると考え、二十年以上前に有機栽培を始めた。でも、原発事故で客は激減した。福島で有機農業を営んでいた知人は「作っても売れない」と農業をやめた。上三川町は汚染状況の重点調査地域ではないが、「このままでは地域農業が廃れてしまう」と危機感は強かった。
 打開策はないかと情報を集め、NPO法人「チェルノブイリ救援・中部」(名古屋市)の活動をヒントにした。旧ソ連チェルノブイリ原発事故の汚染地域に菜の花を植え、菜種油から産業用のバイオディーゼルオイルを作る活動をしていた。植物から精製した油には、放射性セシウムが残らないことも自分で調べるなどして知った。ディーゼルオイルは単価が安く、農家の経営安定にはつながらない。食用オイルを生産しようと決めた。稲葉さんは震災一年後の昨年三月、一般社団法人「グリーンオイルプロジェクト」を設立、上三川町に搾油所を造った。知人の有機農家に声をかけ、福島県二本松市や栃木県大田原市、茨城県常陸太田市など十三戸が契約。菜の花やヒマワリ、大豆を植え、オイルの生産に乗り出している。製造方法を確立した昨年十月から、主に通信販売で本格販売を開始。二百七十グラム入りの瓶で菜の花とヒマワリの油は各千円、大豆油は千七百円だが、独特の風味が人気で既にリピーターも。手作りドレッシングなどに使う人が多いという。厚生労働省が定める放射性セシウムの基準値は、一般食品で一キログラム当たり一〇〇ベクレル。稲葉さんらが精製した油は、測定器(検出下限値一キログラム当たり三ベクレル)で調べても放射性セシウムは検出されていない。今年は計約四・五トンを生産する計画だ。稲葉さんは「生産農家を増やしていきたいが、油を買ってもらえなければ成り立たない。趣旨に賛同してもらえた人に買ってほしい」と話している。問い合わせはグリーンオイルプロジェクト=電0285(37)7366=へ。

◆精製後、入り込む余地ない

宇都宮大農学部の関本均教授(植物生産学)の話 放射性セシウムはカリウムと非常に構造が似ており、カリウムは油に含まれないから、セシウムも含まれない。作物が根から吸収したセシウムは、茎や葉などにいきわたるが、実に移行する時点で激減する。さらに、実を搾油機にかけて搾りかすと油に分けると、セシウムはかすの方に残る。かすをろ過して不純物を取り除いたピュアなオイルに、セシウムが入り込む余地はない。ソース
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※植物の性質を活かしたうまい方法。放射性セシウムで汚染された土壌が拡がる休耕農地や耕作放棄地では、この方法で農地再生に取り組むことができる。



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